【3Dプリンター】お役立ちコラム

BambuLabなど最新3Dプリンターの実践的活用術|現場で使える効率化テクニック集
最新の3Dプリンター、特にBambuLabなどの高機能マシンは、従来とは全く異なるアプローチで活用することで、その真価を発揮します。ここでは、実際の現場で培われた実践的なテクニックを厳選してご紹介します。 1. 地盤づくりはしっかりと|初期層はのんびりと 3Dプリンティングにおいて最も重要なのは「地盤づくり」です。どんなに高度な設定をしても、初期層がしっかりしていなければ、造形は必ず失敗します。 定着改善の具体的手法 温度調整による定着力向上定着が悪い場合の最も効果的な対策は、初期層のベッド温度を上げることです。標準設定より5-10℃上げることで、定着力が大幅に向上します。 速度調整の重要性多くのユーザーが見落としがちなのが、初期層の速度設定です。一般的な初期設定では: - 初期層外周速度:50mm/s程度 - 初期層インフィル:100mm/s程度 しかし、定着を重視する場合は: - 初期層外周速度:30-40mm/s - 初期層インフィル:40-60mm/s このバランス調整により、確実な地盤づくりが可能になります。 2. 最新ビルドプレート技術の活用 用途別プレート選択 フラットPEI vs Textured PEI - フラットPEI:鏡面のような滑らかな底面 - Textured PEI:シボ加工風の質感...
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フィラメントの使用にあたって注意すべき7ヶ条
いまや個人でも手軽に扱えるツールとして広く普及している3Dプリンター。なかでも「積層造形方式(FDM/FFF方式)」の3Dプリンターは、価格も比較的手ごろで、家庭や小規模な工房でもよく使われています。 ここでは、積層造形方式の造形素材であるフィラメント(樹脂材料)を使用する際に注意すべきポイントを7つにまとめてご紹介します。これから3Dプリンターを始めようという方はもちろん、すでに使っている方にとっても役立つはず。ぜひご参考ください。 SK本舗のフィラメント販売ページはこちら↓ https://skhonpo.com/collections/filament フィラメント使用時の注意点7ヶ条 積層造形方式の3Dプリンターを使ううえで、フィラメントの管理や使い方は非常に重要です。ちょっとした不注意がトラブルや品質低下につながるため、以下の7ヶ条をしっかり押さえておきましょう。 第1条:保管は乾燥剤とともに フィラメントは湿気を吸いやすく、特にTPUやナイロンなどは空気中の水分をどんどん吸収します。湿気を含んだフィラメントを使用すると、造形中に「パチパチ」と音を立てて気泡ができたり、層の接着が甘くなったりと、仕上がりが不安定になります。 ジップ付きの袋に乾燥剤と一緒に保管することが基本です。できればフィラメント専用乾燥機に入れ、湿度計で管理すると安心です。 第2条:使わないときはノズルを熱しない プリンターを起動したまま放置して、ノズルが高温のままになっていませんか? フィラメントが入っていなくても、長時間ノズルが熱いままだと炭化して内部が詰まりやすくなります。 使わないときはこまめにヒーターをOFFにする習慣をつけましょう。プリンターによっては、自動でヒーターを切る「アイドル設定」があるので活用すると便利です。 第3条:異なる素材を使うときはノズルの掃除を忘れずに PLAとABS、TPUなど、異なる素材のフィラメントを切り替える場合は、ノズル内に前の素材が残らないようにクリーニングフィラメントや「コールドプル」といった方法でノズルの掃除を行いましょう。 素材によっては焼き付きやすく、温度帯も異なるため、混ざるとノズル詰まりなどトラブルの原因になります。ノズル交換時も含め、切り替え前後のメンテナンスは丁寧に行うのが鉄則です。 第4条:湿気を吸ったフィラメントは再生できる? 一度湿気を吸ったフィラメントも、完全にダメというわけではありません。フードドライヤーや専用のフィラメント乾燥機を使えば、ある程度まで復活させることが可能です。 ただし、何度も乾燥を繰り返すと品質が劣化するので、最初から湿度管理をしっかりするほうが効率的です。乾燥は予防が一番、というわけですね。 第5条:フィラメントは適切な温度で使う フィラメントごとに「推奨温度」が設定されています。例えばPLAなら180〜210℃、ABSなら220〜250℃程度です。温度が低すぎると押し出し不良や接着不良に、高すぎると焦げや糸引きが発生します。 スライサーソフトの設定に頼りすぎず、実際に試しながら微調整することが大切です。同じPLAでもメーカーごとに適温が異なることもあるので、最初は小さなモデルでテストするのがおすすめです。 第6条:詰まりを防ぐための定期的なノズル清掃を 見た目には問題がなくても、ノズル内部には少しずつカーボンや焦げカスが溜まっています。これが長期間蓄積されると、突然フィラメントが出てこなくなる「ノズル詰まり」の原因になります。 月に一度は清掃を行う習慣をつけましょう。前述の「コールドプル」や細いブラシ、ノズル専用のクリーニング針などを活用すると効果的です。 第7条:巻き癖・絡まりに注意してフィラメントを送る フィラメントスプールから材料を供給する際、途中で絡まる・引っかかると、エクストルーダーが空回りして材料送りが止まってしまいます。 保管時に緩んだままにしていたり、巻き癖がついているとこうしたトラブルが起きやすくなります。使用前にはフィラメントがスムーズに引き出せる状態かを確認するようにしましょう。...
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水洗いレジン完全ガイド:使い方、コツ、おすすめ製品まで徹底解説!
家庭用光造形3Dプリンターが普及する中で、注目を集めているのが「水洗いレジン(水洗レジン)」です。通常のレジンと違い、IPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤を使わずに水だけで洗浄可能という特徴から、扱いやすく、より家庭向きな材料として人気が高まっています。ここでは、水洗いレジンのメリットや使い方のコツ、どんなユーザーにおすすめか、さらにおすすめの水洗いレジン製品まで詳しく解説します! 【1】水洗いレジンとは? 水洗いレジンとは、造形後の洗浄をIPAなどの溶剤ではなく水(水道水)で行えるレジンのことです。従来のレジンは、造形後にIPAやエタノールといった有機溶剤での洗浄が必要でしたが、水洗いレジンは水だけで洗えるため、より手軽で安全です。具体的には、40℃前後のぬるま湯を使用することで、造形物の表面に残った未硬化レジンをしっかりと除去することができます。 さらに、従来のレジンと比べて、においが抑えられている製品も多く、皮膚への刺激も軽減されている傾向があります。ただし、いずれにしても手袋・マスク・換気など基本的な安全対策は必要です。もう一つ大きな違いとして、廃液処理のしやすさがあります。IPAを使った場合、その廃液は産業廃棄物として扱う必要がありますが、水洗いレジンの洗浄水は、紫外線で未硬化樹脂を固めたうえで適切に分離処理すれば、家庭でも比較的安全に廃棄できます。このように、環境負荷や安全性、取り扱いのしやすさの観点から、特に初心者や家庭内で使用するユーザーにとって非常に魅力的な選択肢となっています。 【2】水洗いレジンのメリット ✅ IPA不要で手軽&安全洗浄のたびにIPAを買ったり、火気管理を気にしたりする必要がないのは大きな利点です。✅ においが少なく、換気負担が軽減独特のツンとしたレジン臭が抑えられている製品が多く、室内使用のハードルが下がります。✅ 廃液処理が簡単使用後の洗浄水は日光に当てて硬化させれば、フィルターにかけて処分可能。環境面でも有利。✅ 初心者・家庭ユーザーに最適IPAやシンナーを使いたくない、家庭や学校などで使用する人にとって非常に扱いやすい素材です。 【3】水洗いレジンの使い方と注意点 ▶ 使い方の流れ 造形完了後、プリント物を取り出す 40℃前後のぬるま湯で数分間洗浄(超音波洗浄機があると理想) 水洗後、プリント物を乾燥させる(エアブローor自然乾燥) UV照射機などで二次硬化(10~15分程度) ▶ 使用上の注意点 長時間水に浸けすぎない(吸水しやすくなり、造形物が脆くなる可能性あり) しっかりと二次硬化させないと柔らかさが残る場合がある 洗浄後の水は日光でしっかり硬化させてからフィルターで固形物と分離し、自治体の指示に従って処理 【4】こんな人に水洗いレジンはおすすめ! 初心者ユーザー:レジン3Dプリントを始めたいが、IPAの扱いに不安がある人 家庭や学校で使う人:子どもやペットがいる家庭、教育現場でも安心して扱える フィギュア・ホビー用途:造形精度を保ちつつ、安全性を確保したいホビーユーザー 環境に配慮したい人:溶剤廃液による環境負荷を避けたいユーザー 【5】おすすめの水洗いレジン3選...
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コスプレ小道具は3Dプリンターで作れる!初心者向け徹底ガイド
コスプレ衣装や小道具をもっとリアルに、もっと自分らしく仕上げたい──そんなときに力を発揮してくれるのが3Dプリンターです。 今や海外はもちろん、日本のコスプレイヤーや造形勢の間でも、武器・装備・アクセサリーなどの製作に3Dプリントが大活躍しています。本記事では、初心者でもわかるように3Dプリンターを使ったコスプレ製作の基礎から、おすすめの3Dモデル配布サイトまで、紹介します! 【1】なぜコスプレに3Dプリンター?メリットとは ✅ リアルな造形を短時間で 手作業で作ると時間も技術も必要な装飾やパーツも、3Dデータさえあれば精巧にプリント可能。 ✅ 再現度の高い武器やパーツが手に入る 人気作品の武器や装備のような複雑な造形も、データを作成して自宅で出力するだけで再現度の高い小道具が作れます。(ただし小道具の使用は私的使用にとどめましょう。) ✅ 複製・修復が容易 一度3Dデータを作ってしまえば、壊れても再出力できる。左右対称パーツも簡単に量産できます。 ✅ 軽量かつ強度も調整可能 PLAやPETGといった軽量素材で、見た目はゴツいのに持ち運びやすい装備が作れます。 【2】製作ステップ:3Dプリンターで小道具を作る流れ ステップ①:3Dモデルを手に入れる ▶ 既存データを使う 以下のサイトには、コスプレ向きの武器・装備・アクセサリーなどの3Dモデルが豊富に公開されています。 Thingiverse(無料):ゲームやアニメの小道具が豊富。 MyMiniFactory:ファンタジー作品系が特に充実。 Cults3D:有料・無料あり。高クオリティ作品多数。 CGTrader:プロ用のSTLファイルも揃う。 ニコニ立体(日本語対応):日本作品中心のモデルが多い。 ▶ 自作モデリングも可能 無料のモデリングソフト(BlenderやTinkercadなど)を使えば、自分だけのオリジナル装備も設計できます。...
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Gコードの活用術:カスタムコードで広がる印刷テクニック
3Dプリンターの制御言語であるGコード。通常はスライサーソフトが自動生成してくれるため、あまり意識しない方も多いかもしれません。しかし、カスタムでGコードを編集・挿入することで、プリントの精度向上やトラブル防止、表現力の幅を大きく広げることもできます。ここでは、そうしたGコード活用テクニックをいくつか紹介します! 【1】Gコードとは何か? Gコードとは、3DプリンターやCNC機械などを動かすための指令言語です。各コマンドには位置移動、温度制御、ファン操作などの指示が含まれており、プリンターはこのコードに従ってヘッドを動かしたり、フィラメントを押し出したりします。 例えば、 G1 X50 Y25.3 E22.4 は、X軸50mm、Y軸25.3mmの位置にノズルを移動しながら、22.4mm分のフィラメントを押し出す指示。 M104 S200 は、ノズル温度を200°Cに設定する指示です。 基本的に、スライサーがGコードを自動で生成しますが、自分で編集・追加することでプリント結果をカスタマイズできます。 【2】カスタムGコードを使うメリット 造形精度の向上 トラブル(糸引き、オーバーヒートなど)の回避 プリント開始・終了時の動作を最適化 特殊なマテリアルに合わせた条件制御 多層プリントや色変えなどの演出 例えば、プリント直後にファンを一時的にオフにして一層目の定着を良くしたり、途中でフィラメント交換するタイミングを自動で作ったりすることも可能です。 【3】覚えておきたい代表的なGコードコマンド ここでは、一般的な3Dプリントの工程で役立つコマンドを紹介します。移動・押出系 G0 / G1:リニア移動(X、Y、Z座標と押出E軸を指定) G28:ホームポジション(原点)への移動 G92:現在位置を任意の座標にリセット 温度制御系 M104 S[温度]:ノズル温度設定(待機せず次へ進む)...
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柔軟フィラメント(TPU)の扱い方とプリントのコツ
柔らかく、ゴムのような質感を持つTPU(熱可塑性ポリウレタン)は、3Dプリントの幅をぐっと広げてくれる魅力的な素材です。ただし、通常のPLAやPETGとは勝手が違うため、初めて使うとトラブルが生じたり、失敗してしまうこともあります。そこでここでは、TPUフィラメントを家庭用FDM/FFFプリンターで上手に扱うためのコツや注意点、さらに深掘りした応用テクニックについて、まとめてみました! SK本舗のTPUフィラメント販売ページはこちら↓ https://skhonpo.com/collections/tpu-filament 【1】TPUフィラメントの特徴とは? 高い柔軟性:硬さ(ショア硬度:柔らかさの目安で、数値が低いほど柔らかい)によって異なるが、一般的に非常によく曲がる。 耐摩耗性・耐油性に優れる:機械部品やウェアラブルデバイス、プロトタイプなどに最適。 耐衝撃性・耐薬品性:衝撃を受けても割れにくく、過酷な環境にも耐える。 強力な接着性:多くの造形プレートにしっかりと密着するが、場合によっては取り外しに注意が必要。 吸湿性あり:湿気を吸うとフィラメントが劣化し、プリント品質が著しく低下するため造形品質が大きく落ちてしまうため注意が必要です。 【2】印刷前にチェックすべきポイント ▶ プリンターの適性確認 ダイレクトエクストルーダー推奨:押出し経路が短いため、フィラメントが詰まりにくい。 ボーデン式でも可能:ガイドチューブをタイトなものに交換、リトラクション量を控えめに設定することで対応可能。 フィラメント経路のスムーズさ確認:フィラメントパスが不必要に曲がっていないか、無理な摩擦がないかを事前に点検。 ▶ フィラメントの状態確認 乾燥が必須:TPUは湿気を非常に吸いやすく、ブツブツ気泡やノズル詰まりの原因になります。使用前には専用ドライボックスやフードドライヤーを使って、50~60℃で4~6時間ほど乾燥させましょう。 見た目チェック:ツヤが無くなっていたり、白っぽく濁っていたら乾燥不足のサイン。 【3】スライサー設定のコツ ▶ 印刷速度を落とす 推奨速度:15~30mm/s TPUは押し出しに時間がかかるため、通常よりゆっくり動かす必要があります。特に細かいディテールやブリッジ部分ではさらに減速推奨。 ▶ リトラクション設定 量を少なめ(0.5~1.5mm) 速度も遅め(10~20mm/s) 過度なリトラクションはフィラメント詰まりやヨレの原因になるので注意! ▶...
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Klipperファームウェアとは?高速&高精度化を可能にする次世代制御技術【徹底解説】
3Dプリンターをもっと速く、もっと正確に動かしたい──そんな願いを叶えてくれるのがKlipperファームウェアです。特にFDM/FFF方式の家庭用3Dプリンターでも、Klipperのような高性能ファームウェアによって、出力スピードと造形精度の両方を大きく高めることができます。 ここでは、Klipperとは何か、その仕組みとメリット、さらにSK本舗で取り扱っているKlipper標準搭載機種「Elegoo Neptune 4シリーズ」の魅力についてもご紹介します! 【1】Klipperとは? Klipperは、3Dプリンターの動作制御を外部コンピューター(例:Raspberry Pi)に分担させるオープンソースのファームウェアです。 3Dプリンター本体は基本的な制御に集中し、演算処理は外部デバイスが担当 結果として、より高速・高精度な動作が実現可能 複雑なモーション制御やリアルタイム補正が可能となることで、従来のファームウェア(例:Marlin)では難しかったような超高速プリントや振動補正が行えるようになります。 【2】Klipperの主なメリット ▶ 圧倒的な印刷スピード 高加速度設定によって200〜300mm/sの高速出力が可能に 実際にKlipper搭載機では造形時間が従来の半分以下になることも ▶ ゴースティング(振動)抑制 「Input Shaping」機能により、プリント中の振動をリアルタイムで補正し、滑らかな表面仕上がりを実現 ▶ チューニング自由度の高さ 設定ファイル(printer.cfg)で柔軟に調整が可能。再コンパイルの手間なし PID制御、ベッドレベリング、加速度設定など、すべてカスタマイズ可能 ▶ マクロ機能やスマートUIの活用 自動プリヒート、定型動作のワンタッチ実行など、効率的な運用が可能 【3】ただし注意も必要!自分で換装する場合はリスクも Klipperは非常に優れたファームウェアですが、既存プリンターに自分で書き換える場合は注意が必要です。 メーカー保証が無効になる可能性があります...
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家庭用FFF3Dプリンターのステップモーター調整完全ガイド(XYZキャリブレーションキューブ編)
今回は3Dプリントにおける寸法の精度向上やプリント品質改善のために欠かせないキャリブレーション(校正)の重要性と手順について、XYZキャリブレーションキューブの活用を中心に説明していきます。 キャリブレーションを怠ると精度不足による組立部品の不具合や、表面品質の低下といった問題が発生しがちです。 ここでは、キャリブレーションのタイミングと目的、具体的なキューブモデルの紹介、必要な道具と使い方、ファームウェアでのステップ数再設定方法、測定結果の反映方法、さらにキャリブレーションキューブから読み取れる典型的なプリントエラー(ゴースティング、エレファントフット、押出不良など)の見分け方と対策、最後に設定値の保存や再調整のコツまでをカバーします。 キャリブレーションの重要性と未調整の問題点 3Dプリンターで精密な造形を行うにはキャリブレーション(各軸の調整)が欠かせません。ステッピングモーターの動作が正確でないと、設計した寸法どおりにプリントできず、例えば寸法誤差がたった0.1mmぐらいだったとしても、高精度が必要な組み立て部品では嵌合不良や機能不全を引き起こし得ます。 未調整のプリンターでは、部品同士が合わない、穴径が小さくなりすぎる、複数パーツの組み付けが上手くいかない、といったトラブルが発生しがちです。実際、ステップ数の調整不良(キャリブレーション不足)は、ノズルの移動距離が指示値とずれてしまい、全体の造形物がスケール不正確になる一因です。逆にきちんとキャリブレーションされたモーターなら、設計値どおりの寸法精度が得られ、組み立て式のモデルでもスムーズに可動したり嵌合したりします。ステップモーターのキャリブレーションは、3Dプリントの「土台」となる重要なプロセスであり、プリンターのポテンシャルを最大限に引き出すために欠かせないのです。 XYZキャリブレーションキューブとは?使うべきタイミングと目的 XYZキャリブレーションキューブとは、各軸方向(X・Y・Z)の寸法精度をチェックするための小型のテスト立方体モデルです。 典型的には一辺20mm程度の立方体で、それぞれの面にX・Y・Zの文字が刻まれており、プリント後に各軸の寸法を測定しやすくなっています。このキューブをプリントすることで、プリンターが指示どおりの距離だけヘッドを動かせているか(ステップの精度)が一目でわかります。例えば自作や組立直後のプリンター、ベルトやリードスクリューを交換した後、あるいはプリント寸法に違和感を感じた時など、ステッピングモーターの動きが正確か不安なときには、XYZキューブを印刷して確認するのが有効です。 実際にプリントしたキャリブレーションキューブ(写真)では、各面の文字のおかげで軸の向きを確認できます。この立方体の寸法をノギスで測り、理想のサイズ(設計値)と比較することで、どの軸にどの程度の誤差があるかを把握できます。結果に基づいてファームウェアのステップ数を補正すれば、プリンターの寸法精度を改善できるというわけです。 おすすめのキャリブレーションキューブモデル紹介 XYZキューブは自分で作図することもできますが、各種コミュニティで共有されている高品質なモデルを利用すると便利です。ここでは代表的なキャリブレーションキューブSTLをいくつか紹介します。 XYZ 20mm Calibration Cube (Thingiverse) – オーソドックスな20mmキューブで、各面にX/Y/Zの文字が入った定番モデルです 。シンプルながら信頼性が高く、寸法測定とステップ調整の目的に広く使われています。 pinshape.com Cube Calibration XYZ 20mm (Printables) – 一辺20mmのシンプルなキャリブレーション用キューブで、プリンターの調整に欠かせない基本モデルです。造形品質や寸法精度の微調整に役立つ「3Dプリンターの性能をチューニングするための必携ツール」とされています printables.com。 Better...
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3Dプリンターのノズル交換の種類と効果について徹底解説!
3Dプリントのクオリティに大きな影響を与えるパーツのひとつが「ノズル」です。家庭用FDM/FFF方式プリンターでは、意外と軽視されがちですが、ノズルの材質や口径を変えるだけで造形品質やトラブル発生率が劇的に変化することもあります。 ここでは、代表的なノズルの種類(材質・口径)とその効果、それぞれの適材適所、さらには高精度ノズルがもたらす驚きの変化までを、国内外の検証結果をもとにまとめてご紹介します! 【1】材質別ノズルの特徴と使い分け ▶ 真鍮ノズル(Brass Nozzle) 特徴: 最も一般的で、初期搭載されていることが多い素材。 長所: 熱伝導性が非常に高く、加熱効率が良い。PLAやABSなど非研磨性フィラメントとの相性が良い。 短所: 研磨フィラメント(カーボン、グラス、グロー系)を使用すると急速に摩耗。 ▶ ステンレスノズル(Stainless Steel) 特徴: 金属フィラメントや食品対応が求められる用途に適する。 長所: 耐摩耗性は真鍮より高く、無毒性のため医療・食品向け用途にも使われる。 短所: 熱伝導性がやや低く、出力安定性にはやや劣る。 ▶ 硬化スチールノズル(Hardened Steel) 特徴: 炭素繊維・金属粉末入りなどの研磨系フィラメント向き。 長所: 非常に高い耐摩耗性。 短所: 熱伝導性が低く、通常より高い温度設定が必要。加熱時間も若干長めに。...
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もうレベリングに悩まない!FFFプリントベッド素材 徹底比較ガイド
3Dプリンターを使っていて、多くの人が一度はぶち当たる壁——それが「ベッドレベリング問題」。特にFFF(熱溶解積層方式)タイプのプリンターでは、ベッドの水平出しが甘いと造形物がうまくベッドに定着せず、1層目から失敗……なんてことも。Enderシリーズなどの家庭用機だと、手動レベリングが基本でなかなかに手間がかかりますよね。 今回はそんな悩みを減らしてくれる、“レベリング不要に近い”と噂される最新のプリントベッド素材たちを徹底比較。実際の使用感や素材ごとの特性を交えて、どれが一番あなたの3Dプリントライフに合っているかを見ていきましょう! はじめに:なぜレベリングが重要なのか 3Dプリンターは、ノズルがベッドにフィラメントを押し出しながら1層1層積み上げていく構造。なので、ベッドの水平具合=造形成功の命運を分ける要素になります。 ベッドが傾いていると、片方は潰れすぎ、もう片方は全くくっつかない… ノズルとベッドの距離が近すぎるとノズル詰まりの原因に 離れすぎていると1層目が剥がれる 特にABSやPETGなどの素材は、1層目の定着が悪いと即アウトです。ベッドの材質によって「定着しやすさ」「冷却後の剥がしやすさ」「耐久性」が変わってくるので、素材選びは意外と大切。 比較するプリントベッド素材たち 今回比較するのは、家庭用FFFプリンターで人気&実績のある以下の5タイプです。 ガラスベッド(通常ガラス/強化ガラス) ビルドシート(BuildTak系、Crealityシート等) PEIシート(スティッキータイプ or マグネット付き) スプリングスチール+PEIシート(磁石付き着脱式プレート) 特殊プレート(Wham Bam、エンジニアードシートなど) それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう! 1. ガラスベッド 特徴 平坦性が高く、長期間歪みにくい ヒートベッドの熱を均等に伝える メリット ノズルとベッドの距離を均一に保ちやすく、レベリング精度が高まる クールダウン後は自然に造形物が剥がれる(特にPLA) 掃除が簡単。のりスティックや接着剤を使ってもすぐに拭き取れる デメリット 冷めるまで剥がしにくい(ABSやPETGでは定着しすぎることも)...
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FFF用フィラメント徹底ガイド― 素材ごとの特徴と使いこなし術
FFF方式の3Dプリンターで使用されるフィラメントには、さまざまな種類があり、それぞれ特性と用途があります。ここでは、代表的なPLA、ABS、ASA、PETGの4種類について、その利点、弱点、使用上の注意点を詳しく解説します! PLA(ポリ乳酸) PLAは、トウモロコシやサトウキビなどの再生可能資源から作られるバイオプラスチックで、3Dプリンター用フィラメントとして最も広く使用されています。 利点 印刷の容易さ: 低い印刷温度(180~230℃)で造形可能で、反りや歪みが少なく、初心者にも扱いやすいです。 環境に優しい: 生分解性があり、環境負荷が低いとされています。 高い寸法安定性: 細部の再現性が高く、精密な造形が可能です。 弱点 耐熱性の低さ: 約50℃以上で軟化し始めるため、高温環境下での使用には適しません。Bambu Lab Wiki 脆さ: 衝撃に対する耐性が他の材料に比べて低く、割れやすい傾向があります。 使用上の注意 高温になる場所や機械的強度が求められる部品には不向きです。 長期間の屋外使用では紫外線による劣化が進む可能性があります。 ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン) ABSは、耐久性と耐熱性に優れたプラスチックで、工業用途でも広く利用されています。 利点 高い耐衝撃性: 機械的強度が高く、耐久性に優れています。 耐熱性: 約100℃までの高温に耐えることができます。 後処理の容易さ: アセトン蒸気で表面を滑らかに仕上げることが可能です。 弱点...
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2025年版・生活に役立つ無料3Dプリントモデル10選
3Dプリンターを使えば、日常生活で「こんなのがあったら便利!」というアイテムを自分で作り出すことができます。今回は2025年4月時点で特に人気が高く、無料ダウンロードできる生活実用モデルを10個ピックアップしてみました。どれもSTL形式などで公開されており、ダウンロード数や高評価も多い注目作品です。それぞれのモデルの便利な使い方や工夫点、配布サイト情報を紹介します。 1. スマートフォンスタンド(Smart Stand) スマホを立てかけられる3Dプリント製のスタンドです。一体成型で作れて、机の上でスマホをしっかり支えてくれます。ハンズフリーで動画視聴をしたり、ビデオ通話時に活躍する定番アイテムです。その代表的なデザインとしてmuzz64氏の「Smart Stand」は1万5千回以上ダウンロードされた人気作。組み立て不要で使える手軽さが魅力です。自宅やオフィスで「ちょっとスマホを立てたい」ときに重宝するはず。 ダウンロードページ: https://www.thingiverse.com/thing:3416790 便利ポイント: スマホの定位置を作れるので、作業中に画面を確認しやすくなります。両手が空くので料理中にレシピを見たり、リモート会議でカメラを固定したりと用途いろいろです。 デザインの工夫: スタンド角度やサイズがスマホ/タブレット両対応のものもあり、安定性と汎用性を両立しています 配布サイト: Thingiverse 2. スクリューキャップ付きバッグクリップ 食品袋の口をしっかり留め、さらに注ぎ口も付けられる画期的なバッグクリップです。袋をクリップで密閉しつつ、キャップをねじ開けするだけで中身を注げます。コーヒー豆や粉物の保存に便利と評判で、Minkix氏のデザインはSNSでも話題になりました。実際の利用シーンでは上の写真のようにコーヒー袋に取り付けて使われています。 ダウンロードページ: https://www.thingiverse.com/thing:3238736 便利ポイント: 食品の鮮度を保ちつつ、中身を出すとき毎回クリップを外す手間が省けます。一度セットすればキャップの開け閉めで簡単に注げるので、調理やコーヒー淹れがスムーズです デザインの工夫: 留め具部分はヒンジ構造で丈夫に作られており、PETG素材でプリントすれば繰り返し開閉しても割れにくいとされています 配布サイト: Thingiverse(Minkix氏による「Bag Clip with Screw Cap」)やPrintablesでもリミックス版が公開 3....
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「3Dプリントの反り」を逆に活用!? 熱でパーツを変形し、自動組み立てする
3Dプリントをしたとき、造形物がビルドプレートから剥がれてしまうことや、反り(ワーピング)が起きてしまうことは、よくある悩みのひとつですよね。でも、その「反り」を逆に利用して、熱を加えると自動で組み立てられるパーツを作れるとしたらどうでしょう? 今回紹介するのは、UCバークレーのMorphing Matter Labの研究論文をもとに、[CNC Kitchen]が実験した熱によって形が変化する3Dプリント技術です。 目次 「熱で変形する3Dプリント」ってどういうこと? 研究チームが行ったこと この技術でどんなものが作れる? なぜこの技術が面白いのか? 応用できるアイデア 3Dプリントによるサーモモーフィズム 「熱で変形する3Dプリント」ってどういうこと? この技術は、異なる材料の熱膨張率の違いを利用して、温度変化で自律的に変形する構造を作るというものです。たとえば、サーモスタットに使われるバイメタルストリップ(異種金属片)のように、温度の上昇によって金属の伸縮率が異なり、カーブを描く動きが生まれるという現象もあります。これと同じ原理を3Dプリントで再現できるのです! 研究チームが行ったこと PLAとTPUを組み合わせた構造をプリント 特定の層に応力(ストレス)を溜めることで、温度変化時に狙った方向へ曲がる ヒルベルト曲線(Hilbert Curve)状のインフィルでストレスの調整が可能 つまり、あえて反りを発生させることで、熱を加えると自動で形が変わる仕組みを作れるんです! この技術でどんなものが作れる? 実験ではこんなものをプリント!・平らなプレート → 熱湯につけると自動で立体形状に変形!・ヒンジ部分が動くように設定し、折りたためるオブジェクト!・折り紙のように、フラットな状態から複雑な3D形状に変化! 3Dプリンターでフラットな状態で出力し、最終的にお湯につけると自動で折りたたまれて立体形状になるという、まさにSFのような技術です! Morphing Matter Lab なぜこの技術が面白いのか?...
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3Dプリントの失敗原因は湿気? フィラメントの乾燥方法を徹底解説!
3Dプリンターは、さまざまな業界で活躍し、製造の効率化や新しいモノづくりの可能性を広げています。しかし、その一方で「失敗しやすい」という課題もあります。たとえば「反り(ワーピング)」や「層ズレ(ゴースティング)」など、印刷品質を左右するトラブルは少なくありません。そんな3Dプリントのトラブルの原因のひとつに、フィラメントの湿気があります。 「えっ? フィラメントって湿気を吸うの?」と思うかもしれませんが、実は3Dプリント用のフィラメントは、空気中の水分を吸収しやすい性質を持っています。特にPA(ナイロン)、TPU、PVA、PMMU、BVOHといった吸湿性の高い素材はもちろん、PLAやPETG、ABSなどの一般的なフィラメントでも湿気の影響を受けます。 今回は、フィラメントの湿気が引き起こすトラブルと、その乾燥方法について詳しく解説します! 目次 なぜフィラメントの乾燥が必要なのか? フィラメントの乾燥方法 ① オーブンを使って乾燥する(手軽な方法) ② フードドライヤーを活用する ③ フィラメント専用ドライヤーを使う(最適な方法) フィラメントを湿気から守る保管方法 フィラメント乾燥で快適な3Dプリントを! なぜフィラメントの乾燥が必要なのか? フィラメントに湿気が含まれていると、次のようなトラブルが発生します。・ノズルから「プチプチ」と音がする(水分が熱せられ気泡ができる)・ 表面がザラザラする(水蒸気の影響で層がうまく定着しない)・ フィラメントが途中で折れる・割れる(水分を含んで劣化)・ エクストルージョン不良(詰まり・吐出不安定)・ レイヤーの接着が悪く、造形がもろくなる 特に「プリント中に白い煙が出る」「気泡が発生している」という症状が出たら、かなり湿気を吸っているサインです。 フィラメントの乾燥方法 ① オーブンを使って乾燥する(手軽な方法) 家庭用オーブンを使って、フィラメントを低温で数時間加熱することで水分を飛ばす方法です。推奨温度と時間 PLA:40〜45℃で4〜6時間 ABS / ナイロン:80℃で4〜6時間...
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凄技紹介「3Dプリントで作るインスタントカメラ」
デジタルカメラが普及した今も、インスタントカメラの魅力は根強く、多くのファンに愛されています。しかし、インスタントフィルムは比較的高価で、製造するメーカーも限られています。現在、主要なメーカーはPolaroidとFujifilmの2社があり、一部の小規模ブランドも存在しています。そんな中、[TOAST] というクリエイターが、完全3Dプリント製のインスタントカメラを開発しました!ただし、彼は「ポラロイド」ではなく、FujifilmのInstax Miniフィルム用のカメラとして設計したとのこと。 インスタントフィルムの仕組みとは? 現在流通しているインスタントフィルムは、特殊なカートリッジに収められており、各写真には現像用の薬剤が封入されたパウチがついています。写真を撮影すると、フィルムはローラーで圧縮されながら薬剤が均等に広がり、画像が現像される仕組みになっています。 3Dプリントで挑む!最大の難関は現像ローラー 今回の3Dプリントカメラは、基本構造こそシンプルなピンホール式ボックスカメラですが、最大の課題は現像用のローラー部分です。このローラーを適切に設計するのは非常に難しく、開発者は何度も試行錯誤を繰り返しました。最終的に、スチール製のローラーを採用することで、スムーズな現像が可能になりました。 3Dプリントデータは有料、でも学びは無料! このカメラの3Dプリントデータは販売されていますが、動画を見れば自作に挑戦するヒントがたくさん得られるはず!インスタントカメラは誰もが知っている技術ですが、その内部の仕組みを詳しく見る機会は意外と少ないもの。この動画を通じて、新たな視点でインスタントカメラの技術を学べるかもしれません! ▼ 詳しくは動画をチェック! 【お役立ち記事】2025年に3Dプリンターを買うならこれ!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2025osusumeおすすめのスライサーソフト6選|スライサーソフトの基本も解説!https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/2022soft?_pos=12&_sid=8d1033306&_ss=r3Dモデリングの基礎知識と初心者がつまずきやすいポイントhttps://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/moderingkisozen?_pos=7&_sid=b0e55afc3&_ss=r3Dデータを無料でゲットするならここ!|おなじみサイトからこれから伸びそうなサイトまで紹介https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dmuryodata2022 【FDM方式VS光造形方式】 違いや選び方|初心者にも分かりやすく解説 https://skhonpo.com/blogs/3dprinter-practice/3dbegin 【通販はこちらから】 3Dプリンターの通販ページ https://skhonpo.com/collections/3dprinter-all フィラメントの通販ページ https://skhonpo.com/collections/filament レジンの通販ページ https://skhonpo.com/collections/3dprinter-resin FDM方式向けの便利グッズの通販ページ https://skhonpo.com/collections/conveniencegoods-fff SLA方式向けの便利グッズの通販ページ https://skhonpo.com/collections/conveniencegoods-lcd ...
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3Dプリンターを自作する!メリット・デメリット&おすすめキットを紹介
3Dプリンターといえば、一般的に完成品を購入するものですが、「自作」という選択肢もあります。3Dプリンターを自作すると、コストを抑えながら自分好みにカスタマイズできるというメリットがあります。一方で、組み立てや調整に時間がかかるといったデメリットも存在します。 本記事では、3Dプリンターを自作するメリット・デメリットを解説しつつ、初心者でも組み立てやすいおすすめのDIYキットも紹介します! 3Dプリンターを自作するメリット 1. コストを抑えられる 市販の3Dプリンターは性能が高いほど価格も上昇します。しかし、自作することで部品を選んで安く済ませることが可能です。例えば、高性能な3Dプリンターを市販品より安価に組み立てることができることがあります。 2. カスタマイズ自由! 自作なら、自分の用途に合わせてパーツの選択やアップグレードが可能です。 大型の造形エリアが欲しいならフレームを拡張 高精度なプリントがしたいならデュアルZ軸を追加 エンクロージャーを付けてABSなどの素材に対応 こうした自分専用の3Dプリンターを作れるのは、DIYならではの魅力です! 3. 仕組みがよく分かる 3Dプリンターを自作すると、その構造や動作原理を理解できるので、 トラブルが起きても自分で修理できる改造やアップグレードの知識が身につく 特に、エンジニアやメカ好きな人には最適な学習機会にもなります! 3Dプリンターを自作するデメリット 1. 組み立てに時間がかかる ⏳ キットによっては数時間〜1日以上かかることもあります。さらに、 組み立てミスをすると精度が落ちるネジの締め加減やベルトの張りなど調整が必要 こうした点を考えると、完全初心者にはややハードルが高いかもしれません。 2. キャリブレーションが大変 組み立て後、精度を出すには**キャリブレーション(調整)**が不可欠です。 ベッドのレベリング調整 ベルトの張り調整...
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3Dプリントを依頼できるサービス9選! おすすめポイントも紹介【2025年最新版】
3Dプリンターに興味あるけどまずは誰かに頼んでみたい 3Dプリンターは気になっているけどいきなりプリンターを購入するのはハードルが高い、どんなものが作れるのか知りたいという方も多いですよね。そんな方におすすめなのが、3Dプリント代行サービス です。3Dプリント代行サービスは、その名の通り、データを渡すことでそのデータで3Dプリンティングを行ってもらえるサービスです。 現在3Dプリント代行サービスは数多く存在していますが、依頼に際には、 「どこの企業やサービスが、3Dプリントをしてくれるのか?」 「3Dプリントをお願いする場合、どこにお願いすればいいか迷ってしまう。」 ということも気になりますよね。 そこで今回は3Dプリントを依頼できる企業・サービス9選をご紹介します。 同時に各サービスにおける特徴やおすすめのポイントもご紹介いたします。 多くのサービスをご紹介するので、依頼の参考になることは間違いありません。現在3Dプリントの依頼を検討されている方は、今回の記事を参考にしていただければと思います。 3Dプリントを依頼できる企業・サービス7選 ■DMM.make 最初にご紹介するのが、DMMが提供する3Dプリントサービス「DMM.make」です。 DMM.makeの利用方法は至ってシンプルです。サイトに3Dプリントの素材となるモデルデータをアップロードします。チェックがOKなら、そのままプリントアウトが行えます。「DMM.make」の特徴は以下のとおりです。 ・32種類から選べる豊富な素材 3Dプリンターは紙のプリンターと違い、作るオブジェクトや目的に合わせて材料を変えていきます。DMM.makeでは32種類と業界最大級の素材を用意しており、イメージどおりの3Dプリンターを実現することができます。 ・短納期 国内にプリントセンターを保有しており、最短3日での短納期サービスを実施しています。ただし3Dプリントの素材によってまちまちな部分があるため、3日はあくまで目安です。ですが、3日という短サイクルで、納品可能なケースがあるのは間違いありません。また、日本全国送料無料で配送を行っています。 ...
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3Dプリンターを使った収納術|自作できる便利アイデアと活用法
3Dプリンターを上手に使えば自分で収納グッズを作ることもできます。市販の収納アイテムではサイズが合わなかったり、デザインが気に入らなかったりすることも多いですが、3Dプリンターを活用すれば、オーダーメイドの収納ソリューションを作ることが可能です。ここでは、3Dプリンターを使って作れる収納アイデアや、便利な設計ポイントについて紹介していきます。 1. 3Dプリントで収納をカスタマイズするメリット ① 自分の環境にピッタリなサイズで作れる 市販の収納グッズは、微妙にスペースに合わなかったり、無駄な隙間ができたりすることがあります。しかし、3Dプリンターを使えば、限られたスペースにぴったり合う収納アイテムを作成可能です。 ② 必要な形状・機能を自由にデザインできる 引き出しの仕切りや、壁掛けのフック、複雑な収納ボックスなど、自分のニーズに合わせた機能を追加できるのも大きな魅力です。 ③ コストを抑えつつ、おしゃれなデザインが可能 収納アイテムは意外と高価ですが、3Dプリントなら材料費だけで済み、安くオリジナル収納を作れます。また、デザインを工夫することで、見た目にもおしゃれな収納が可能です。 2. 3Dプリンターで作れる便利な収納アイデア ここからは、実際に3Dプリンターで作れる収納グッズを紹介します。 ① 引き出し用の仕切り 用途:文房具、化粧品、小物の整理 ポイント:サイズを調整して、引き出しの中を無駄なく区切れるように設計すると便利 おすすめデザイン: 可変式でスライドして幅を調整できる仕切り 角を丸くして掃除しやすいデザイン ② 壁掛けオーガナイザー 用途:キッチンツールや工具の収納 ポイント:壁面を有効活用することで、デスクや棚のスペースを確保 おすすめデザイン: フック式で取り外し可能なもの 複数の穴が開いたマウントプレート(工具や文房具を掛けるのに便利) ③...
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2025年に3Dプリンターを買うならこれ|超おすすめ機種を厳選して紹介
2025年に3Dプリンターの購入を検討されている方のために、最新のおすすめ機種を5つご紹介します。光造形方式とFDM/FFF方式の両方から選りすぐりのモデルをピックアップし、それぞれの特徴をまとめてみました。これらの情報を参考に、最適な3Dプリンター選びにお役立てくださいましたら幸いです。 光造形方式(SLA)おすすめ機種 ELEGOO Saturn 4 Ultra ELEGOOの最新モデルであるSaturn 4 Ultraは、10インチの12KモノクロLCDスクリーンを搭載し、高精細な造形が可能です。 COB光源とフレネルコリメートレンズの組み合わせにより、滑らかな表面仕上げを実現。また、フリップアップカバーやビルドプレートのクイックリリースなど、ユーザーフレンドリーなデザインも特徴です。 価格はSK本舗なら現在、83,800円(税込)。この性能にしてこの価格で、コストパフォーマンスにも非常に優れています。 詳細、購入はこちら↓https://skhonpo.com/products/elegoo-3dprinter-saturn4_ultra ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K Saturn 4 Ultraに続いて紹介するのは、同シリーズの16K版であるSaturn 4 Ultra 16K。 16KモノクロLCDスクリーンを備え、15,120×6,230ピクセルの高精細出力が可能です。自動温度管理機能やAIカメラによるリアルタイム監視など、最新の技術も搭載しています。 印刷速度は最大150mm/hで、生産性の向上にも寄与。その上で価格はSK本舗なら88,000円(税込)と破格。先進的な機能を備えたモデルとして大注目の機種です。 詳細、購入はこちら↓https://skhonpo.com/products/elegoo-3dprinter-saturn4-ultra-16k ELEGOO...
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3Dプリントの糸引き(ストリング)対策マニュアル
DM方式の3Dプリンターを使用していると、ノズルが空間を移動する際に溶けたフィラメントが垂れ下がり、細い糸のようなプラスチックがモデルに付着することがあります。この現象を「糸引き(ストリング)」と呼びます。まるでクモの巣や髪の毛のように見えるため、プリントの仕上がりを損ねる要因となります。 しかし、適切な設定と調整を行えば、この問題を大幅に軽減することが可能です。ここでは、糸引きの主な原因とその対策について詳しく解説します。今回の記事は世界的3Dプリントメディア「ALL3DP」の以下の記事を参照させていただきました。 ALL3DP|3D Printer Stringing: 5 Simple Solutions 糸引きが発生する主な原因 糸引きが発生する主な要因は以下の通りです。 リトラクション(引き戻し)設定の不適切 ノズルが移動する際にフィラメントを少し引き戻す機能が適切でないと、ノズルからフィラメントが垂れ下がりやすくなります。 ノズル温度が高すぎる 高温すぎるとフィラメントが溶けすぎ、重力で垂れてしまいます。特にPETGは糸引きしやすい素材として知られています。 移動速度が遅すぎる ノズルの移動速度が遅いと、滞在時間が長くなり、糸が引きやすくなります。 フィラメントの吸湿 吸湿したフィラメントは、加熱時に内部の水分が蒸発し、小さな気泡が発生して押し出しが不安定になります。 ノズルの汚れや詰まり ノズル内部に残留したフィラメントや異物があると、押し出しが乱れ、糸引きの原因となります。 糸引きを防ぐための対策 1. リトラクション(引き戻し)設定を適切に調整する リトラクション設定を最適化することで、糸引きを大幅に軽減できます。 リトラクション距離(Retraction Distance) ボーデン式(Bowden)エクストルーダー:2.0~6.0mm ダイレクト式(Direct Drive)エクストルーダー:0.5~2.0mm...
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